ドゥマゲテで入院した
熱中症に気がつかなかった   2018.2−記



3日目


    病院の喫茶店から外を見る

 朝食がくる。
ゴミ捨て、掃除、ベッドメイキングと続く。
もう体調も良いので、退院許可も出たし、点滴も取り外された。
病院から出たくなってきた。しかし、会計を済ませないと退院できない。
連れ合いが来る。
今は会計の処理待ちである。看護婦さんに会計処理のあがるのを尋ねるが、要領の得ない返事だ。
どうも午後になるような感じである。
なぜそんなに時間がかかるのかと思うが、どうもそれが普通らしい。

 退屈で早く退院したい。
早くしてくれとお願いする。しかし、正午を回ってしまった。
なんと昼食まで出てくるではないか。
この病院では前日に退院許可が出ても、会計処理が終わるのは翌日の午後になるのが普通らしい。
イライラしながら待つ。
2時頃に電話が鳴る。会計処理が終わったから支払いに来いという。
エリンダ医師の発行した退院許可証をもって、連れ合いが支払いに行ってくれた。


    病院の喫茶店でエスプレッソを楽しむ

 しかし、である。このときに何だか奇妙な感じがしてきた。
口の中がばかにかさつく。入院した時と同じ感じだ。
舌を鏡で見ると、一時は良くなっていた白さが、再び真っ白になっている。
何となく身体にも力が入らない。ちょっと頭がふらつく。今夜ホテルで過ごすのが不安になってきた。
病院に居れば、すぐに対応して貰える。そこで看護婦さんに相談すると、病棟担当の医者がきた。

 医者は水分不足だろうから、水をたくさん飲めば大丈夫だとという。
しかし、ボクが望めばもう一晩居ても良いという。
すでに点滴も外れている。検温などの検査はするが、医療行為はしないということで、もう一晩病院に止まることになってしまった。
こんな患者の我が侭を聞いて貰えて、感謝感謝である。

 身体がはち切れるほど、点滴で水分補給をしてきた。その間、口からは水をあまり飲まなかった。
しかし、点滴を止めたにもかかわらず、それまで通りに過ごし口から水を飲まなかった。
そのため軽い脱水症状になってきたのだろう。連れ合いに買ってきて貰ったペットボトルから、あわてて水を飲む。
ということでもう一晩泊まることになった。

 10時頃、エリンダ医師が3人の若者をつれて、回診に来てくれた。
もう何でもないので、もっぱら世間話である。
近々シリマン大学に入学して、英語でも勉強したいというと、大歓迎だと喜んでくれた。
それからボクの仕事のことや、ドゥマゲテに永住しないのかと聞かれたり、彼女の弟が日本に住んでいると教えてくれたり、しばらく話し込んでいった。

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