20年ぶりのアメリカ
2011.10.5−記
第1日目 アメリカ再訪
第2日目 バーリントン、バーモント
第3日目 バーリントンの風景
第4日目 モントリオール
第5日目 モントリオールからボストンへ
第6日目 ボストンの安宿
第7日目 ワンダーランド
第8日目 セイラムの魔女
第9日目 ボストン市内
第10〜11日目 旅行も終わり
雨中居のトップに戻る


第3日目   バーリントンの風景  

第3日目(9月10日:土) 
 スキニー・パンケーキ・カフェに朝食を食べにいく。
スキニー・パンケーキとは薄いパンケーキのことで、それにさまざまな物を挟んで食べるのである。
土曜日の朝、喫茶店でとる優雅な朝食。
5種類ほどある生の地ビールから、店の推薦するビールを飲む。
美味しい。
こんな生活を続ける地元の人が羨ましい。

 どこからともなくクラシック・カーが列をなして現れる。
T型フォードやパッカード、それにMGのタイプBなど、見事に手入れされている。
その車に見ほれていると、老年の女性が日本の方ですかと聞いてくる。
アメリカ人の男性と結婚して、この地に40年も住んでいるという。

 最近は、女性の地位が向上したからか、女性がすぐに浮気をして離婚になるという。
彼女の息子も、奥さんが浮気して離婚したのだそうである。
女性が浮気して離婚しても、女性のほうが有利で、孫の養育権は女性にあるのだと嘆いていた。
初対面なのに、日本人という気安さからか、ずいぶんと立ち入った話をしてくれる。

チャーチ通り、バーリントン

 その女性の旦那は、MBのタイプTDをもっているという。
目の前にあるタイプBはウレタン・バンパーだったので、5マイル衝突安全の話をした。
それ以前はクロームメッキだったというと、彼は俄然ボクに興味を感じたらしく、熱心に自分の車の話をしだした。
夏は暑いだろと言うと、熱気が運転席に来ないように、エンジンルームとの間に仕切り板を入れた、と嬉しそうに説明してくれた。
話の分かる奴がいると、嬉しくなるのは洋の東西を問わないようだ。

 バーリントンは小さな街で、もう見るところがない。
今日からモントリオールへ行くことにする。
モントリオールのホテルの予約を、ヒルトンのフロントから取ってもらう。
ダウンタウンを指定したら、ヒルトンと同じ中級クラスのベスト・ウエスターン・ホテルを取ってくれた。
160ドルである。

 モントリオールまでレンタカーで行く計画だったので、レンタカー会社のカウンターへ行く。
モントリオールで乗り捨てると言ったら、200ドルを超える料金だった。
ちょっと高い。
グレイ・ハウンドの料金を聞くと、29ドルである。
バーリントンを3時5分に発って、モントリオールには5時35分に着く。
見るところは途中に何もなさそうなので、グレイ・ハウンドに変更する。

 グレイ・ハウンドの発着所である飛行場まで、友人の娘が送ってくれた。
出稼ぎのような10人くらいの黒人集団が下車。
その後に乗り込む。
バスはすべて自由席で、Intoxicant 禁止と書かれている。
原野の中を走り、カナダとの国境で入国審査。
陽気な審査官と笑いながら問答。
カナダに入国。

教会の尖塔からモントリオールの街を見る

 モントリオールには定刻に到着。
まず、米ドルで79ドル50セントだして、12日10時30分発のボストン行きのバスの切符を買う。
そして、バス停の案内所で、ベスト・ウエスターン・ホテルの住所を聞くと、タクシーで行けという。
初めての街、やや不安ながらタクシーでホテルに向かう。
モントリオールはフランスの影響が強く、言葉もフランス語が飛びかっている。
タクシーの運転手は、仏領アフリカからの移民が多いようだ。
心配のうちにも、タクシーはベスト・ウエスターン・ホテルに着いた。

 早速、地図をもらって街へ出る。
夕食時分なので、コンシェルジェにレストランを推薦してもらう。
彼は迷うことなく、Crescent 通りへ行けという。
有名な1軒のレストランがあるのではなく、通り全体がレストラン街になっているのだそうだ。
興味津々で歩き始める。

 歩くこと20分くらいで、Crescent 通りへ到着。
2ブロックほどの道の両側は、レストランだらけである。
そのいずれもが、道路に面してテラス席を設けており、お客の食事を楽しんでいる様子がわかる。
我々も、その中の一員となる。

 土曜日でメチャクチャに混んでいる。
なかなかオーダーを取りに来ない。
カナダもアメリカと同様に、テーブル毎に担当が決まっている。
ウェイトレスの女性は、忙しい中で、よく頑張っている。
それが伝わってくる。
黒人のウェイトレスの女性は、実に爽やかで丁寧だった。
そして、コマネズミのように動きまわっていた。
味のほうはそれほどではなかったが、彼女のパフォーマンスにチップをはずんだ。
モントリオールの夜道を、いい気分でホテルへと戻る。  
広告

次へ