初老人たちの西安散策
2012.5.12−記
第1日目 西安に到着
第2日目 兵馬俑を見に行く 我要酒 国民不能喝
第3日目 城壁上のレンタサイクル
第4日目 イスラム寺院
第5日目 乗り継ぎは大変 雨中居のトップに戻る


第1日目   西安に到着  


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  3月15日(木)から19日(月)まで、中国の西安に行ってきた。
初老人5人組の恒例になっている初春の旅である。

 メンバーの1人が、兵馬俑を見たいと言いだして、女性メンバーが賛同して行き先が決定した。
西安はかつて長安といった中国の都のあった大都会だ。
しかし、内陸部にあるせいでか、開発の波はまだ押し寄せていない。

 西安へは直行便が飛んでないので、どこかで乗り継がなければならない。

       行き
          成田(13:25)→瀋陽(15:30)
          瀋陽(18:05)→西安(20:45)
       帰り
          西安(08:15)→広州(10:35)
          広州(15:15)→成田(20:10)  

 今回つかった航空会社は中国南方航空である。
広州→成田は日本航空との共同運行とかで、日本航空の機体で搭乗員もすべて日本人だった。
 中国南方航空のサービス・食事は最悪で、ビールもワインもお酒類がいっさいない。
それに対して、倒産から立ち直った日本航空は、それはそれは痛々しいほどのサービスぶりで、食事も美味しかったし、ビールもワインもあった。
 
3月15日(木)
 瀋陽経由で、西安到着が夜の9時近い。
入国手続きを済ませて、あたふたと空港建物の前にでる。
西安には市内行きの公共交通機関がないので、タクシーで行くことになる。
しかも、空港と市内は50キロも離れており、タクシーでも1時間近くかかる。

 タクシー乗り場へと行くと、たちまち運転手が集まってくる。
5人だというと、2台に分乗だ、という返事。
見知らぬ街で夜遅く分譲するのはイヤだったので、1台に乗りたいとバンタイプの大型車を捜す。
しかし、すべて4人乗りの小型車ばかりである。
運転手たちは2台に乗れと、さかんに客引きをやる。
しばらく、1台だ、2台だとやりあう。

 多くの運転手が諦めかけた頃、そのうちの1人が1台に乗せると言ってきた。
待ってましたと、4人乗りのタクシーに5人を詰め込んで、夜の街へと走り出した。
前回の台中では、運転手がHollyday In を知らずに懲りた。
そのため、「雅高人民大厦」とホテル名を中国語で書いて見せた。

 ホテルが有名なこともあって、たちまち了解してくれる。
まず、高速道路を走る。
あたりは真っ暗。
車も走ってはいるが、それほど多くはない。
200元くらいだと聞いていたので、それなりの心構えをしているが、初めての街でのタクシーはいつも不安が付きまとう。
しかも、今回は夜である。

西安市内はいつも霞んでいる

 高速道路をおりて街に近づいたらしい。
建築途中のような大きな建物が暗いなかに見える。
街の様子がつかめない。
やがて、城壁をくぐると旧市街らしきところへと出た。
道路も広く、片側4車線はあろうか。
西安は大きな街だ。
やや霞んだような空気。
車はたくさん走っているが、何となく田舎の大都会といった感じ。

 一方通行の道路を迂回するようにして、ホテルの敷地に入る。
敷地の入り口には立派な門があり、門番が立っている。
典型的なアジアの高級ホテルの構えである。
1つの敷地の中に、3つのホテルがある。
タクシーは一番古いホテルへとすすむ。
小さいながらも格調があって、4つ星の良い雰囲気である。
ホテルのロビーから漏れる光はよわく、あたりは暗い。
タクシーのメーターは200元には達していなかったが、200元を支払ってお釣りはあげてしまった。
2台で来るより遙かに安かった。

 部屋割りがすむと、夕食ということになった。
だが、すでに10時を過ぎている。
これから街へと繰り出すのは遅すぎる。
同じ敷地内のホテルが、まだ食事を出せるという。
歩いて行くと、こちらはソフィテルといって5つ星である。
すでにコースの夕食は終わっていたが、何とか食べるものはありそうだ。
やれやれ。
生ビールがあるというので、まず生ビールを頼む。

 大きなジョッキに入った生ビールが運ばれてきた。
日本のビールより茶色っぽく、やや濁っている。何はともあれ、乾杯。
これが美味い。
コクがあって、リッチな味である。
日本のビールが喉ごしを楽しむものとすれば、こちらは味を楽しむものだろうか。
地ビールのような感じで、多いに満足した。
麺類しかできなくなっていたけど、そこは初老人のこと。
麺でも夕食には充分だった。

 美味いビールに満足しながら、ホテルの自室へと戻る。
今夜はこれ以降なにもなく眠りに落ちたのだった。
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