3月15日(木)から19日(月)まで、中国の西安に行ってきた。
初老人5人組の恒例になっている初春の旅である。
メンバーの1人が、兵馬俑を見たいと言いだして、女性メンバーが賛同して行き先が決定した。
西安はかつて長安といった中国の都のあった大都会だ。
しかし、内陸部にあるせいでか、開発の波はまだ押し寄せていない。
西安へは直行便が飛んでないので、どこかで乗り継がなければならない。
行き
成田(13:25)→瀋陽(15:30)
瀋陽(18:05)→西安(20:45)
帰り
西安(08:15)→広州(10:35)
広州(15:15)→成田(20:10)
今回つかった航空会社は中国南方航空である。
広州→成田は日本航空との共同運行とかで、日本航空の機体で搭乗員もすべて日本人だった。
中国南方航空のサービス・食事は最悪で、ビールもワインもお酒類がいっさいない。
それに対して、倒産から立ち直った日本航空は、それはそれは痛々しいほどのサービスぶりで、食事も美味しかったし、ビールもワインもあった。
3月15日(木)
瀋陽経由で、西安到着が夜の9時近い。
入国手続きを済ませて、あたふたと空港建物の前にでる。
西安には市内行きの公共交通機関がないので、タクシーで行くことになる。
しかも、空港と市内は50キロも離れており、タクシーでも1時間近くかかる。
タクシー乗り場へと行くと、たちまち運転手が集まってくる。
5人だというと、2台に分乗だ、という返事。
見知らぬ街で夜遅く分譲するのはイヤだったので、1台に乗りたいとバンタイプの大型車を捜す。
しかし、すべて4人乗りの小型車ばかりである。
運転手たちは2台に乗れと、さかんに客引きをやる。
しばらく、1台だ、2台だとやりあう。
多くの運転手が諦めかけた頃、そのうちの1人が1台に乗せると言ってきた。
待ってましたと、4人乗りのタクシーに5人を詰め込んで、夜の街へと走り出した。
前回の台中では、運転手がHollyday In を知らずに懲りた。
そのため、「雅高人民大厦」とホテル名を中国語で書いて見せた。
ホテルが有名なこともあって、たちまち了解してくれる。
まず、高速道路を走る。
あたりは真っ暗。
車も走ってはいるが、それほど多くはない。
200元くらいだと聞いていたので、それなりの心構えをしているが、初めての街でのタクシーはいつも不安が付きまとう。
しかも、今回は夜である。
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西安市内はいつも霞んでいる |
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高速道路をおりて街に近づいたらしい。
建築途中のような大きな建物が暗いなかに見える。
街の様子がつかめない。
やがて、城壁をくぐると旧市街らしきところへと出た。
道路も広く、片側4車線はあろうか。
西安は大きな街だ。
やや霞んだような空気。
車はたくさん走っているが、何となく田舎の大都会といった感じ。
一方通行の道路を迂回するようにして、ホテルの敷地に入る。
敷地の入り口には立派な門があり、門番が立っている。
典型的なアジアの高級ホテルの構えである。
1つの敷地の中に、3つのホテルがある。
タクシーは一番古いホテルへとすすむ。
小さいながらも格調があって、4つ星の良い雰囲気である。
ホテルのロビーから漏れる光はよわく、あたりは暗い。
タクシーのメーターは200元には達していなかったが、200元を支払ってお釣りはあげてしまった。
2台で来るより遙かに安かった。
部屋割りがすむと、夕食ということになった。
だが、すでに10時を過ぎている。
これから街へと繰り出すのは遅すぎる。
同じ敷地内のホテルが、まだ食事を出せるという。
歩いて行くと、こちらはソフィテルといって5つ星である。
すでにコースの夕食は終わっていたが、何とか食べるものはありそうだ。
やれやれ。
生ビールがあるというので、まず生ビールを頼む。
大きなジョッキに入った生ビールが運ばれてきた。
日本のビールより茶色っぽく、やや濁っている。何はともあれ、乾杯。
これが美味い。
コクがあって、リッチな味である。
日本のビールが喉ごしを楽しむものとすれば、こちらは味を楽しむものだろうか。
地ビールのような感じで、多いに満足した。
麺類しかできなくなっていたけど、そこは初老人のこと。
麺でも夕食には充分だった。
美味いビールに満足しながら、ホテルの自室へと戻る。
今夜はこれ以降なにもなく眠りに落ちたのだった。
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