3月17日(土)
ホテルのロビーに集合。
タクシー2台に分乗して、西安歴史博物館へと向かう。
タクシーは開放路から和平路と走り、城壁を抜けて雁塔路を南へと向かう。
西安のタクシーはメーターが付いており、料金は明朗である。
しかも、安い。
たちまち博物館前に到着。
博物館の近くで朝食という計画だったので、タクシーの車窓から街を見ていた。
博物館の手前に、それらしき建物があったので、歩いてみる。
ビンゴ。
飲食店が集まったものだった。
間口2メートル程度の入り口から、その両側に食堂が並んでいる。
奥へ入ると、昔の学生食堂のような感じである。
中央にテーブルが並び、それを取り囲んでさまざまな店がある。
店の上部には、写真入りでメニューが掲げられているので、実に判りやすい。
薄暗く清潔感とはほど遠いけれども、初老人たちは大喜びである。
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昔の学生食堂を思わせる |
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各人各様にそれぞれの店に注文した。
それを自分たちのテーブルまで持ってきて食べるのである。
セルフサービスのファーストフード店の集合と言ったら良いだろうか。
しかし、作るのに時間がかかると、マックと違って、店の人がテーブルまで運んできてくれることもある。
おおむね10元前後で、高いものでも20元くらいである。
湯麺が多かったが、チャーハンもある。
腹拵えも終わったので、歴史博物館へと向かう。
入場券を買うべく、行列の最後尾に付く。
何と入場無料なのだ。
ここでは身分証明証をみせると、入場券をくれる仕組みである。
兵馬俑では高い入場料ばかりだったので、のけぞるほど驚いた。
西安歴史博物館という名前の通り、大昔からの西安の成り立ちを展示している。
もちろん兵馬俑関連も展示されているが、普通の博物館である。
ちょっと驚いたのは、奉仕団のような若者が、清掃活動に精をだしているのだ。
建物内外の床を箒で掃いたり、手摺りを拭いたりしている。
まるで天理市に来たかのような錯覚に陥った。
博物館の見学終了。
また2台のタクシーに分乗して、骨董街へと向かう。
碑林博物館の前で集合。
碑林博物館には入らずに、その脇から南大街まで続く骨董店を冷やかす。
南大街にでると、城壁の外側に公厠がある。
あちこちに公衆トイレがあって、西安のトイレ事情はとても良い。
南門にまわって、40元を払って城壁に登ることにする。
トンネルを潜って中庭にでる。
そこから階段で城壁へと上るのだ。
城壁の高さは10メートル以上あるだろう。
幅も10メートル以上ありそうだ。
(西安市のHPによると、城壁の高さ12メートル、上部の幅は12〜14メートル)
上に登ると、やや大きめのレンガが敷きつめられている。
レンタ・サイクルがあった。
ヘルメット付きで、1時間40分で40元である。
面白そう。
無条件に借りる。
城壁は東西に4キロ、南北に3キロあり、1周で約14キロあるという。
自転車を借りた初老人たちは、大喜びで時計と反対回りで、東へと走り出した。
この自転車が超優れもので、エアサス付きの最新型である。
しかもボクの借りたのには5段ギアが付いていた。
気持ちよく風を切って、自転車が走る。
床面がレンガだから、ゴトゴトするがそれほど気にならない。
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写真中央は麻雀を遊ぶ女性たち |
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走り出してすぐ、さっき行った骨董街が見える。
細い路地の向こうでは、路上で女性たちが麻雀をやっている。
その先では、古い建物が、朽ちかけ始めている。
城壁の内側は旧市街で、新しい建物は城壁の外側に広がっている。
路床のレンガを補修しているところに行き会った。
レンガの下にはきちんとアスファルト防水をしている。
やがて西安バス発着所、西安駅が見えてくる。
ここからは西に向かうことになる。
反対回りで走る自転車にであう。
北門でも自転車を貸し出している。
霞がかかったような大気だが、のどかな陽光で気持ちが良い。
自転車をこぐとうっすらと汗をかくようだ。
シルクロードの出発点だった西門を通過。
城壁から市内を見ると、街のさまざまな面が見えて、実に面白い。
1時間40分というのは、自転車で一周する時間に設定されているようだった。
旅先で自転車にのるなんてことができるのは、あと何年だろうか?
一同、多いに満足して城壁を下りてきた。
喉が渇いたので、お茶したいということになった。
最初に入った中庭にスタバが店を出しているが、反対側にはバーがある。
それっ、ビールだと言うことになった。
青島ビールが運ばれてきた。
運動した後のビールはウマイの一言。
満足、満足である。
今日は庶民的な餃子ではなく、高級な餃子を食べようと言うことになった。
そこでガイドブックに従って、徳発長なる有名店に行くことにした。
徳発長は昨日のロータリーの近くにあり、大きなネオンが出ていた建物のなかにあった。
大きなレストランで、我々は2階に案内された。
真ん中が回転する中華式のテーブルに座る。
ほとんどコースになっており、1人前100元だったろうか。
ここの餃子も焼き餃子ではない。
いわゆるシュウマイである。
中の具が色々とあるのと、餃子の形が亀だの鶴だのと造形されている。
サービスする女性は日本語がペラペラ。
ここではビールがあるだろうと、ビールを頼む。
と、ありました。
彼女に夕べは国民不能喝といわれて、ビールが飲めなかったと話すと、そこは女性がスカーフかぶっていなかったかと聞く。
スカーフかぶっていたと答えると、そこはイスラムの店だから酒が出ないのだ、と教えてくれた。
普通の中国レストランでは、大丈夫、お酒がありますよと笑う。
ちなみに夕べ書いた我要酒、泡酒という紙を見せたら、ちょっと考えて笑い出した。
ビールは?酒だと書いてくれたが、泡酒でも判ると言って、また笑った。
彼女は商売熱心で、お土産に薬用酒を買えという。
この薬用酒は飲むだけではなく、キズに付けても良いし、万能薬だという。
試飲もさせている。
特別に170元だという。
170元を150元に値切ると、マネージャーに聞いてくると言って一度引っ込んだ。
そして、お客さんは特別だから150元でOKだという。
何が特別だか判らないが、2人が買うことになった。
高級餃子を堪能した。
しかし、餃子はどう頑張っても、B級グルメである。
まだ陽が高い。
街を歩く。
結婚写真を撮っているシーンに出会う。
数組の新郎新婦が、モデルよろしくポーズを撮っている。
それを一眼レフのカメラをもった男性がねらっている。
このあたりは結婚写真を撮る店が多いようらしく、道の両側でポーズをとる男女とカメラマンをみかける。
その中に喫茶店のような麻雀をやらせる店があった。
ここに来ようかという話が出るが、取りあえずは店の前を通過。
小径を散策しながら、大通りに出る。
麻雀への願望に負けたのか、来た道を引き返す。
途中にドッカン豆というのだろうか、お米やトウモロコシを入れて加圧し、ふっくらとさせるオジサンがいる。
ボクも子供の頃、やってもらったっけ。懐かしい。
さっき通りすぎた喫茶店に到着。
2階の小部屋が麻雀部屋で、自動の麻雀卓が1台置いてあった。
ハナパイを使わないらしく、この麻雀卓は日本と同じ仕様である。
この部屋を貸しきりで、一晩60元だという。
夕べはホテルでやったので、今夜は街の雀荘でやるのも良いだろう、ということになった。
夕べに引き続いて女性1名が馬鹿付き。
麻雀が終わったのは12時をまわっており、タクシーに分乗してホテルに戻った。
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