タイ南部への旅行記
2013.12.−記
第1日目 ソイ33通り ホテルがない いい食堂を発見
第2日目 単独行の買春男性 盤上遊戯を発見 ドンムアンへ ハート・ヤイへ
第3日目 厳しいハート・ヤイ 大遅延の列車
第4日目 スラー・ターニー 猿の椰子の実取り 豪華深夜バス
第5日目 マンダリン 見えない盤上遊戯 見えたチンチロリン
第6日目 カンチャナブリー 戦場にかける橋 バスのスピード競争
第7日目 バンコックの王宮 盤上遊戯を発見 最後が失敗
第8日目 別離の朝 雨中居のトップに戻る


第4日目−2  猿の椰子の実取り

 昼食後、ココナツを取る猿の訓練所に行く。
市中からは相当離れているので、300バーツを200に値切って、軽自動車のトクトクだ。
あまりに遠くまで走るので、ちょっと不安になってきた。
というのは、見せたガイドブックは日本語しか書いてなく、運転手はしばらく悩んでいたからだ。
広い舗装道路を左折して、それらしき山の中へ入っていく。

 運転手は来たことがないらしく、地元の人に何度も尋ねる。
5回くらい聞いただろうか、どうやら目指す場所に到着した。
小さな看板こそ出ているが、ごく普通の民家である。
客のあるときだけショーをやるような感じだ。


高い椰子の木から、人間が登って椰子の実を取るのは大変だから、それを猿にやらせるべく訓練したというらしい。
15分くらい待っていると、簡単な舞台装置がそろって猿が登場した。

 最初は50センチくらいの高さに、ココナツの実が縛ってある横木が出てきた。
それを猿がもぎ取るのだ。
徐々に高くしていくと、猿回しのおじさんが説明する。
1メートルから2メートルへと高くなっていく。
猿は腕でねじ切ったり、足で廻して実を落としたりする。
猿には首にヒモがついており、オジサンが操っている。

 猿は何匹かいるらしい。
若い猿から大型の猿に交代する。
最後には自然の椰子の木に登った。
これで終わりかと思っていると、今度は自転車に乗ったり、挨拶をしたりと言った芸を見せる。
ぜんぶで30分くらいだったろうか。
いくらだと聞くと、200バーツという返事。
ここでは値切らない。

 途中で雨が降ってきた。
洗濯物が干してあるのに、家の人は気がつかない。
雨だよと教えてやると、感謝・感謝といった顔で頭を下げる。
どこでも同じ風景だ。
老人と若い夫婦、それに子供たちの共同生活。
鶏がいて、牛がいて、何匹かの猫がいる。
かつての日本の農家もこうだった。
猿の芸も面白かったが、普通の生活が見れて面白かった。

 トクトクで市中へ戻る。
乗っている人間が少ないと、乗り合いにもなる。
途中でほかの客を拾いながら、トクトクは快調に走る。
外国人が乗っていると知ると、ちょっと驚いた顔をするが、すぐに笑顔が返ってくる。
小さな荷台に足がぶつからないように乗る。

 市中でトクトクを降り、ターピー川沿いの店でお茶とする。
1品注文する。
ビールを頼むと、ビールはないという。
そして、ボクの手を引いて、3軒隣の酒屋へと案内してくれた。
そこでビールを買って、さっきの店に戻ってテーブルに座った。
持ち込み料などと言うことない。
暑い日差しの中、ビールが美味い。

 街をブラブラする。
一度ホテルに戻る。
預けておいた荷物を受け取り、タイの南部料理を出す店を探す。
ガイドブック「地球の歩き方」には、ターピー・ホテルのレストランがお薦めだった。
トクトクをつかまえて、ターピー・ホテルにいく。

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