昼食後、ココナツを取る猿の訓練所に行く。
市中からは相当離れているので、300バーツを200に値切って、軽自動車のトクトクだ。
あまりに遠くまで走るので、ちょっと不安になってきた。
というのは、見せたガイドブックは日本語しか書いてなく、運転手はしばらく悩んでいたからだ。
広い舗装道路を左折して、それらしき山の中へ入っていく。
運転手は来たことがないらしく、地元の人に何度も尋ねる。
5回くらい聞いただろうか、どうやら目指す場所に到着した。
小さな看板こそ出ているが、ごく普通の民家である。
客のあるときだけショーをやるような感じだ。
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高い椰子の木から、人間が登って椰子の実を取るのは大変だから、それを猿にやらせるべく訓練したというらしい。
15分くらい待っていると、簡単な舞台装置がそろって猿が登場した。
最初は50センチくらいの高さに、ココナツの実が縛ってある横木が出てきた。
それを猿がもぎ取るのだ。
徐々に高くしていくと、猿回しのおじさんが説明する。
1メートルから2メートルへと高くなっていく。
猿は腕でねじ切ったり、足で廻して実を落としたりする。
猿には首にヒモがついており、オジサンが操っている。
猿は何匹かいるらしい。
若い猿から大型の猿に交代する。
最後には自然の椰子の木に登った。
これで終わりかと思っていると、今度は自転車に乗ったり、挨拶をしたりと言った芸を見せる。
ぜんぶで30分くらいだったろうか。
いくらだと聞くと、200バーツという返事。
ここでは値切らない。
途中で雨が降ってきた。
洗濯物が干してあるのに、家の人は気がつかない。
雨だよと教えてやると、感謝・感謝といった顔で頭を下げる。
どこでも同じ風景だ。
老人と若い夫婦、それに子供たちの共同生活。
鶏がいて、牛がいて、何匹かの猫がいる。
かつての日本の農家もこうだった。
猿の芸も面白かったが、普通の生活が見れて面白かった。
トクトクで市中へ戻る。
乗っている人間が少ないと、乗り合いにもなる。
途中でほかの客を拾いながら、トクトクは快調に走る。
外国人が乗っていると知ると、ちょっと驚いた顔をするが、すぐに笑顔が返ってくる。
小さな荷台に足がぶつからないように乗る。
市中でトクトクを降り、ターピー川沿いの店でお茶とする。
1品注文する。
ビールを頼むと、ビールはないという。
そして、ボクの手を引いて、3軒隣の酒屋へと案内してくれた。
そこでビールを買って、さっきの店に戻ってテーブルに座った。
持ち込み料などと言うことない。
暑い日差しの中、ビールが美味い。
街をブラブラする。
一度ホテルに戻る。
預けておいた荷物を受け取り、タイの南部料理を出す店を探す。
ガイドブック「地球の歩き方」には、ターピー・ホテルのレストランがお薦めだった。
トクトクをつかまえて、ターピー・ホテルにいく。
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