白人たちのリゾート感覚には、いつも驚かされる。
彼らは何もないところにやってきて、そこにしばらく住んで白人コミュニティをつくる。
多くのメディアが取り上げる頃には、最初の白人たちは他へと移動して、他でまた静かなリゾートを作っていく。
日本人にとってリゾートとは、さまざまな施設が整った観光地なのだろうが、白人たちにとっては何もないことがリゾートなのではないだろうか。
カンチャナブリーは決して有名な場所ではないが、川があって静かな環境と美しい自然が残っているのは事実だ。
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土足禁止の公衆トイレ |
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見かけは普通の路線バスだったが |
それでいてバンコックから近いので、何かと便利な場所である。
カンチャナブリーの人たちは、長期滞在する観光客にはそれなりの特別対応をするだろう。
有名なチェンマイやチェンライなどより、精神的にはリッチなリゾート地なのかも知れない。
バスの発着所までトクトクに乗る。バスに乗る前にトイレに行く。
バスの発着所は有料で、3バーツ支払う。
有料トイレには驚かなかったが、トイレへの前が一段高くなっており、そこで靴を脱がなくてはならない。
驚いたことに公衆トイレが土足禁止である。
みな自然に履き物を脱いでいた。
彼らの履き物はサンダルのようなものだから良いが、紐靴のボクは大変。
靴下が濡れないように、サンダルが用意されている。
辺りが暗くなり始める頃、バスは出発した。
バンコック行きなのだが、途中で乗降する客が多い。
通勤時間帯なのか、30分も走らないにうちに、勤め人風の人が次々に降りていく。
やがて街並みが切れると、バスは飛ばし始めた。
エアーサスペンションの大型バスが、乗用車と競争をする。
運転席の後ろに座ってしまったので、なかなかにスリルとサスペンスを味あわされた。
早くバンコックに着いてくれることを祈った。
無事バンコックに到着。
夕食を食べにチャイナタウンへと行く。
チャイナタウンはもの凄い人出で、道の両側には屋台がビッシリと並んでいる。
屋台も人で一杯で、みな必死の顔で食べ物に食らいついている。
一方通行の道路には車がギュウ詰めになって、ノロノロとしか動かない。
人は車のあいだを自由に横切っている。
ボクは屋台の熱気に押されて、ちょっと怯んで普通の店に入った。
先客はいたが、通行人が後ろを通る屋台に比べると、ずっと食堂らしい食堂なのだ。
ここはツバメの巣の専門店である。
奥にはツバメの巣がキンキラに包装されて、お持ち帰りを待っている。
お薦めに従ってツバメの巣を食べたが、それほどの感動はなかった。
この手のものに対する味覚に基準が、まだボクの中に形成されていないのかも知れない。
その後、ちょっと屋台に寄ってから、ホテルへと戻る。
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