平日のビルマ
4.バスの中の坊さんたち

 ビルマの何が面白かったかって、それは戦後の風景が広がっていたからだ。高度成長を経た我が国には、もはや見ることのできない風景が、至るところに現出していた。ミャンマーは鎖国状態だったせいもあって、海外の情報や物がほとんど入っていなかった。それは我が国の来し方・行く末を考える上で、とても役にたったのだ。
 
 このバスの天井を見て欲しい。そして、お坊さんの笑顔を見て欲しい。

 写真の解説はページの下にもあります。

1995年−個展の案内
1.ヤンゴンを走るバス
2.ヤンゴン港で走る舟
3.荷物を頭上で運ぶ男
4.バスの中の坊さんたち
5.日陰を求めて
6.普通の家でも、坊さんがいる
7.長距離でもバスが足である
8.トラックのバスに乗る
9.水をくんで家まで運ぶ少女
10.牛はゆうぜんと寝そべる
11.パガンの子供たち
12.イラワジ川の近くのパゴタ
13.パガン遺跡−1
14.パガン遺跡−2
15.パガンの落日
 ヤンゴン市内を走るバスの室内です。夏はものすごく暑いので、窓は開け放し、ついでに乗降口も開け放しなら、床板の間からは地面が見えます。写真の右隅に見えるのはバッテリーです。バッテリーが室内にドンと置かれているのも、いささか驚きです。街中にはお坊さんがたくさんいます。最近では、日本製の中古バスが走っているようです。  ミャンマーでは男に生まれたら、一度はお坊さんになることが習慣です。兵隊になるのと違って、気軽にお坊さんになり、気軽に還俗します。そしてまた、気が向いたらお坊さんに戻ります。聖俗の境をかんたんに越えています。
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