平日のビルマ
10.牛はゆうぜんと寝そべる

 フイルムの時代は大変だった。撮影予定の5割増しのフイルムをもっていったから、フイルムだけでちょっとした荷物だった。しかも、空港の X 線検査機を通すとカブってしまう恐れがあったから、特殊な袋に入れていた。そして、撮影済みと未使用のフイルムも分けなければならない。ブローニー・フイルムは注意が必要だった。

 まちがって二重撮影してしまったこともある。フイルムは決して使いやすいものではなかった。

 写真の解説はページの下にもあります。

1995年−個展の案内
1.ヤンゴンを走るバス
2.ヤンゴン港で走る舟
3.荷物を頭上で運ぶ男
4.バスの中の坊さんたち
5.日陰を求めて
6.普通の家でも、坊さんがいる
7.長距離でもバスが足である
8.トラックのバスに乗る
9.水をくんで家まで運ぶ少女
10.牛はゆうぜんと寝そべる
11.パガンの子供たち
12.イラワジ川の近くのパゴタ
13.パガン遺跡−1
14.パガン遺跡−2
15.パガンの落日
 車を買えるほど裕福な家は少ないので、牛や馬が大切な動力源であり、運搬の働きをします。牛は耕作に使われたり、車を引かせたりと、大活躍します。しかし、牛のことですから、基本的にゆっくりとした動作で、それがまた暑い中に暑さを感じさせます。  後ろのニッパヤシで葺いた高床の建物は、倉庫にも使われています。右手の建物が住まいで、高床で板張りの外壁をもっています。内部は居間と寝室の2部屋です。
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