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デラックス・バスで 夕べの怒りをもって、フロントへチェックアウトにいく。しかし、出迎えてくれた女性ISSAは、自分の名刺を出して丁寧にわびてくれた。そして、差額は少し時間がかかるけど、カードのほうに入金するといった。それなら何も言うことはない。マニラまでのデラックス・バスの時刻表をもらった。そして、にこやかに握手をして 朝食に向かった。 9:10(クバオ行き)10:10(クバオ行き)11:10(パサイ行き)とあった。時間は早いが、昨日の例もあるし、バスの発着所へと向かう。プリペイドSIMが切れたので、新しく買ってセッティングしながら待つことにしよう。タクシーを呼んでもらって、バス発着所へと出発。 10:10は満席。11:10にした。切符を買って、バスの前に来ると、9:10のバスが止まってい るではないか。聞けばまだ席があるという。慌てて発券所まで戻り、変更してもらう。一番奥の端だが良いかと聞くけど、1+2人掛けで一番後ろとは言え、4人並びの余裕である。速攻でOKし、バスに戻る。 空席がみえるので、車掌さんに席を替えてくれない?というと、発車するまで待ってくれと言う。期待しないで待っていると、何と一番前の席に案内してくれた。身障者用に確保してある席らしい。老人として座らせてくれたのかも。 フィリピンではシニーアーには何かと特例がある。しかも、このバスは搭乗者保険がかかっており、切符と共にそのレシートをくれた。死亡で25,000ペソと大した金額ではないものの、〜Unprovoked Assault Sabotage & Terrorism とあるから考えさせられるが。 デラックス・バスはこの旅行の交通機関では、最高の待遇で迎えてくれた。行きの普通バスは450ペソ だったのが、750ペソもとるのだから、当然と言えば当然だ。車体のメーカーは確認しなかったが、多分韓国製だろう。トイレ付きだから、途中停車なし。サガダ→バギオの車窓さんは中年男性だったが、こちらは若い女性で綺麗な制服姿。途中で水とビスケットと甘いお菓子がでた。 このバスに乗ったら、今回の旅行はすでに終わった気分になった。やっぱり前近代に近い田舎の生活はきつい。田舎の2つのホテルでは、天井に小さなLED電球があるだけで、空調があるわけでもない。温水シャワーの出は細い。歯ブラシがあるわけでもなく、食事が出るわけでもない。どこにいくにも歩かなければならない。人々の対応は感じ良いが、田舎は老人にはきつい環境なのだ。
そういえば来るときの普通バスも、確か free wifi だったような気がする。来るときはプリペイドSIMを使っていたので、気がつかなかった。このバスの Free wifi は無茶苦茶に強力で、Uチューブもバンバン入る。何もSIMを買うことはなかった。改めて思う。タイだって同じだ。フィリピンは途上国と侮れない。もう全員がスマホをもっている時代なのだ。 フィリピンでは安いアンドロイドがほとんどで、iPhone は見かけない。しかし、ハードはどうでも良い。どこでもネットにつながることが凄い。ネットの普及は我が国以上だろう。この子達がやがて新しい世界を切り開いていくだろう。いまアメリカでインド人が活躍しているように、他のアジア諸国からもデジタルの世界で名をなす人が出るに違いない。日本は大丈夫だろうか。 バスは順調に走り、2時過ぎにマニラのクバオに着いた。5時間という触れ込み通りだった。安楽なシート環境と、2時間の差は、もう絶対的に楽だ。老人にはこの楽さは本当に有り難かった。 バスの終点クバオの近くで、道路と線路を2段にまたぐ横断歩道橋を見た。はるかに高い空中を人が歩いている。我が国でも横断歩道橋がさかんに作られた時代もあった。途上国では人が労力をつかうことは、当然のごとく許容されている。車や電車が優先なのだ。いま我が国は、やっとそれから脱しようとしている。 途上国を歩いていると、障害者は生きていくのが大変だろうと思う。今回もバナウェーの近くで歩行器を 使っている男性を見たが、坂や階段の多いバナウェーでは生活が大変だろう。 我が国でもかつて障害者は、20歳まで生きることが少なかったので、児童福祉の対象だった。障害者を見かけることの少ない途上国では、おそらくかつての日本と同じに違いない。豊かな国になって、初めて障害者も 普通に生きていけるようになる。そんなことを考えながら、クバオ駅から MRT にのる。
アヤラ駅におり、苦労して予約を取ったホテルまで10分ほど歩く。すでに青空が見えるが、雨上がりなので暑くない。前のホテルと同じマカティにあるが、HOTL CELESTE のほうがずっとボク好みだ。 マニラは若い。MRT の車内といい、道を行き交う人といい、まるで全員が学生のようだ。とにかく若さに圧倒される。賢そうな若者はTシャツにGパン、スニーカーにリックを背負う定番スタイルである。このスタイルは世界中の学生街で見る。賢くなさそうな若者は労働着。お金のあるなしが服装に現れている。 小さなホテルで、しかも良い雰囲気。田舎に行く前に見つけておいたのだ。またマニラに来ることが あったら、再度ここに泊まっても良いと思う。チェックインしてシャワーを浴びる。歯ブラシ・石鹸セットなどはあったが、残念ながらバスタブがなかった。 夕食を食べに外にでる。店はガイドブックで探して、予約を入れた。ホテルで教えられた道を辿るが、それらしき名前の道がない。バスを待つ長蛇の列。その中の人に尋ねてみる。すると方向が違うという。4・5人に取り囲まれ、地図を調べてくれる。やっぱりアッチだよね、って感じでうなずきあう。すると、その中の2人の女性が連れて行くという。何と親切なんだ! えんえんと空中廊下を歩き、目指す店を探してくれる。彼女たちもお巡りさんに聞いたりして探しまくり、やっと小さな店にたどり着いた。感謝感謝。すると、彼女たちはスマホを取り出し、この老人と記念撮影。握手をする。こちらも撮らなくちゃと、スマホを取り出して2人を撮影。一体どんな時代が来ているのだろうか。初対面の外国人と写メするとは。 ウーラル・キッチン・オブ・リリウ ラグーナは小さな店だった。ほぼ満席で、ホテルから予約を入れてなかったら、断られたかも知れない。定員は20人といったところか。店の雰囲気も客も洗練されている。東京のこの手の店より洗練されているかも知れない。壁画が良い。客は皆若いが、お金持ち階級のようだ。 美味しいのだけれど、老人には味が濃い。おそらく我が国もかつては味が濃かったのだろう。国民全体が高齢化したので、薄味になったように感じる。ボクもかつては濃い味が好きだったもの。 ピルセン、赤ワイン、MECHADOという牛肉料理、前菜他を食べた。しめて1356ペソ。デラックス・バスに5時間のって750ペソだ。我ながら言葉がない。しかし、マニラでは贅沢をしよう。東京なら夕飯に3千円は高くないだろう。 120ペソだ、200ペソだのと、今までが安かったのだ。サガダの宿泊費が300ペソ=700円だもの。良く動いてきた。明日は終日休みにしよう。 |
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